〈大鳥大社〉権禰宜 万力 康司

 ―― 大鳥大社の特徴についてお聞かせ下さい。
大鳥大社のご祭神はヤマトタケルノミコト(日本武尊)をお祭りしていますので、とくに武勇に優れた神様ということで、勝運や厄除の神として信仰されています。また、もともとこの和泉國に栄えました大鳥氏という氏族がいたのですが、そのご先祖を神としてもお祭りしています。その神様が(おおとりのむらじのみおやのかみ(大鳥連祖神)と申しまして古くから武家からの信仰が厚い神様でしたので、日本武尊、同様に勝運、厄除けに通じるのではと思います。

―― 疫病(コロナ)退散祈願」を込めた御朱印が新聞に掲載されていましたがこのアイデアやデザインは、どのようにして作られているのですか?
神社も古くから、御札、御守、というのがあるのですが、時代に即した対応を行い、若い世代の方にも来て頂けるるようにと、デザイン等も職員同士で考案したり、いわゆるプレゼン会議というようなものがあるのです。そしてまた、業者さんを入れて色々と打ち合わせをしながら詰めたりも致します。ここでお札を受け取ってもらうことも大事なのですが、まずは神社の境内にまで来て頂くことが大事ですので、そこで、神社という歴史、文化を知ってもらうという観点で考えています。

――御朱印のデザインは定期的に変わっているのですか?
平素の朱印は決まったデザインがあるのですが、それに神社の境内の中に末社というお社もあって、そこの地元の氏神さんなんですが、そこの朱印を作ってみたり、今回に限っては月限定の御朱印を若手神職が考案して、月替わりでデザインが変わる御朱印を授与しています。

――境内で、これを見てほしい、これをしてほしいということはありますか?
大鳥大社のご創建は西暦113年ですので、1900 年以上の歴史を有しています。社殿の建築様式も、「大鳥造」といい、非常にこれも古い建て方ですので、現代に残る歴史建築をご覧いただきたいというのも勿論ありますし、またこの境内地も沢山の緑があるのですが、御祭神である日本武尊が三重県でお亡くなりになられた際、陵(みささぎ)いわゆるお墓を作って、お納めしようとしたところ、その御霊が八尋(やひろ)白鳥となってその地を飛び立ち、最後に降り留まったのがこの地であったそうですその時、沢山の樹々が生茂り、このあたりは一夜にしてうっそうとした森になったそうです。それが千に種類の種と書いて、千種(ちぐさ)の森といわれるようになりました。それが今の境内の森だと言われています、そういう歴史的、伝説史のある森も見て頂けたらと思います。当社の宮司も大阪天満宮、神戸の生田神社を経て、ここの宮司に就任しまして、まだ5 年位なのです。また我々神職も全員新しく、まだ日が経ってないのですが、そういう境内整備というのですか、先程いいました森の整備とか、昔から菖蒲園というお庭が広がっており、またそれに併設して日本庭園もあったのですが、数年前の台風被害の影響や諸事情により、どなたもお入りいただけない状況になっています。そういうところを、整備しながら皆さんにご覧いただけるようにしていきたいと考えています。

―― 今、特に力を入れている事はなどありますか?
そうですね、様々な神事や行事を通じて、一人でも多くの方々に大鳥大社に来ていただき、「神社とはこういうところなんですよ」と理解して頂く事や、「神社に来て日本の歴史文化に触れていただく」機会を作って行ければと思っています。また、先ずは気持ちよく・清々しく・お参り頂けるような環境を整えていくということですね。

――snsも活用されているんですね。
そうなんです。若い世代の方にも気軽に大鳥大社の魅力を知っていただくためにFacebook やinstagram等で、神社の諸神事・行事の報告や、予定を発信し広報に力を入れています。

―― 新型コロナウィルスの影響はありますか?
特に、お正月等は沢山の方がお参りになり、密の状態になるのを避けるということで皆さん分散して参拝されましたので、例年の様な賑わい名は無かったですね。それ以降もやはり例年に比べ参拝者数は減少しているように感じます。

―― 今の堺市をどう思いますか?
そうですね、堺は古くから貿易の玄関口として栄えた経済の要衝地でありたくさんの歴史が詰まった非常に魅力的な街だと思います。最近では、古市・百舌鳥古墳群が世界遺産に登録され、世界中から注目されている都市ですよね。ですが、このコロナの影響で、インバウンドも含め、堺に入って来られる人が制限されて、非常に残念なことだと感じています。しかしこのコロナが明けた時に、そういう貴重な歴史文化を、もっと行政も含め、民間も含め、皆で発信して、もっとこちらに目を向けてもらうというか、活性化するために、民官一緒に色々と協議する場があればいいなあと思います。特に古墳等も、もう少しアピールの仕方があるんじゃないかとも思います。また、神社にしても、お寺にしても、一緒に堺の魅力を発信したり、人を招ける建物、場所もあると思いますので、我々もどんどん堺の魅力を発信していきたいと思います。

―― SDGs についてどのようにお考えですか?
大鳥大社では、この6月30 日もそうですが、年に2 回、晦日の日に、「大祓式(おおはらえしき)」という神事があります。それは、ちのわ(茅の輪)といって、川や池に生えている葦(ヨシ)を材料に、輪を作り、その輪をくぐり心身の罪・穢れを祓うという神事なんですが、そもそも葦というのは、水を浄化する作用に優れているということで、古代の人々はそれを水だけではなくて人間の罪や穢れをも浄化するものだという信仰があったんです。これは自然から受けた恩恵を利用して、またこれを自分達への安寧な生活に還元するという意味があるのです。昔、桜の花が散る時に、散った花びらに疫病の神が乗って、疫病を四方に蔓延させると信じられていました。そのため古来、疫病が発生した時には、国家が全国の社寺に疫病退散祈祷「花鎮祭(はなしずめのまつり)」を行なうよう発令しました。いわゆる花の精霊(疫病神)を鎮めて、疫病の蔓延を防ぐということを国家が主体となって行なっていたのです。だから今でもこの大鳥大社では、「花摘祭(はなつみさい)」という神事が残っていまして、毎年4月に齋行しております。コロナ禍の今だからこそこういう先人達の行ってきた、「お祓い」「神事」を厳粛に行っていきたいと思っています。そして自然と人間というのは昔から共生してきたんだということを、もっと知ってもらえたらと思います。また、私達は毎日、神前にお供え物をあげて、必ず祝詞をあげるのですが、それは国家と皇室の安泰、それから日本の全ての人々の安寧を毎日祈っています。このように考えますと、そもそも、神社や日本の文化そのものが、SDGs と密接していると思いますね。

―― 十年後の目標をお聞かせ下さい。
10 年後ですね。この境内の模様替えをしっかりと実施していたいですね。社殿をはじめとする参詣施設はもちろんですし、菖蒲園や紫陽花苑といった人々の心を和ませる場所を整えて行きたいですね。地域の方々をはじめ、遠方からきた方々にも、お参りするだけではなくて、お参りしたあと、ちょっとここでお茶を飲んで寛いで頂ける場所、のんびりする場所を作って、地域と共生でき、いろんな方と楽しく過ごせる場にしていければと思います。

大鳥大社
〒593-8328 大阪府堺市西区鳳北町1丁1-2
http://www.ootoritaisha.jp

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